当科の理念・診療方針
主治医と患者さんの信頼関係を保ちながら治療を進める
血液疾患はいわゆる難病が多いのですが、造血幹細胞移植、分子標的療法といった新しい治療法の応用も進み、今ではある一定の割合で治癒可能となっています。治療に際しましては、個々の病状に応じて対処する必要があり、まずは十分に病状を把握し、その上で最適と思われる治療法を選択するように努めています。治療の選択にあたりましては、最新のデータを基にして患者さんにわかりやすく説明し、話し合いながら決定するように心がけています。治療が長期間に及ぶ疾患も多いため、主治医と患者さんがお互いの信頼関係を保ちながら治療を進めていくことが大切であると考えています。また、患者さんの生活の質をなるべく落とさないようにするため、可能な方には外来での治療も積極的にお勧めしています。造血幹細胞移植につきましては、当科では悪性リンパ腫・多発性骨髄腫を中心とした適応症例に対し、自分の造血幹細胞を用いた自己末梢血幹細胞移植を実施しています。他人の幹細胞を用いた同種移植につきましては、当科ではまだ施行しておらず、必要となった場合は、大学などの専門施設に紹介させていただいています。病院の枠にとらわれず、常に個々の患者さんが最善の治療を受けられるようにしていくことが最も大切であると考えています。