2020-01

特別レクチャーのご紹介 ~University Hospitals Cleveland Medical Center 津島隆太先生をお迎えして~

皆さま初めまして、研修医2年目の塚越と申します。
今回は、当院の初期研修プログラム卒業生でもあり、現在University Hospitals Cleveland Medical Centerの内科レジデント3年目として活躍されている津島隆太先生による、特別レクチャーの模様をシェアさせていただきます。

津島先生は、当院で初期研修を修了されてから内科後期研修の傍らでアメリカのレジデンシーに向けて準備を進め、卒後4年目で見事にマッチされ、来年からは200倍の競争を勝ち抜いて、同施設での循環器内科フェローに進まれる予定でいらっしゃいます。先生がアメリカでのレジンデンシーを志望された動機や、臨床留学に向けた制度の理解や具体的な準備について、ユーモアを交えながら教えていただきました。20年以上にわたり幅広い視野を持った研修医を輩出している当院では、これまでの研修修了生との連携や長年蓄積されたキャリアパスのノウハウがあると再認識しました。また、レクチャーの中で最も印象的だったことは、先生が初期研修を終えてから、循環器内科での多忙な後期研修の合間を縫って1年間でECFMGを取得されたということでした。やはりどんな成功の影にも、必ず努力があります。その苦労を一切強調することのない謙虚さも含めて、多くを学ばせていただきました。

しかし、そんな中でも光があります。IMG(外国医学部出身者)は米国内のエクスターンでさえ、コネクションがない限り難しいご時世に、当院では新しい臨床留学プログラムが発足しているのです。その名も”Salmons Coming Back Program(別名:UHCMC International Scholarship Program)”です。実は津島先生はその一期生として渡米されており、それを足掛かりとしてアメリカで高い評価受け、その先を切り開いていらっしゃるのです。

このプログラムを利用すれば、日本の初期研修マッチングから米国のアカデミックな内科レジデンシープログラム、およびその先の専門教育までをひとつながりで描くことができます。米国臨床留学の一つの道として、極めて魅力的ではないでしょうか。日本にとっても、津島先生のような方が将来的に臨床や教育に携わってくださることは非常に有益だと思います!私も米国での外科レジデンシーに向けて準備しているので、ゆくゆくは他の分野にも広がってくれればより素晴らしいと感じます。

長くなってしまいましたが、最後に記念写真を添えて終わりとさせていただきます。今回の津島隆太先生の講演は、3月21日(土曜)朝9−10時にWeb講演会でもお話いただく予定です。後日、本ブログでもご案内しますので、ご希望の方は是非ご参加ください。そして、もし何か興味がありましたら、気軽に見学に来ていただければと思います。手稲渓仁会病院にはその答えが必ずあるはずです。

添付文章
”Salmons Coming Back Program(別名:UHCMC International Scholarship Program)”について

現在での条件としては以下の通りです。*条件に関しては随時変更があり得ます。
・ECFMG certificate 取得者
・院内選考通過者
・院内選考通過後にCase Western Reserve University(CWRU)内科でエクスターン(4週間)を行い、面接を含め、高評価を受けること。
・その後、マッチングを経てCWRUに正式採用。
・他条件(勤務時間・ローテーション内容等)は他一般レジデントと全く同じ。
・レジデンシー修了後は米国内科専門医を取得でき、フェローシップへの応募以降も同条件。
・専門研修を含む米国での全研修を終了後、手稲渓仁会病院で5年間の勤務義務あり。

南カリフォルニア大学 外科助教授 松島一英先生によるWeb講演会のご案内

皆様、こんにちは。
 Web講演会第6弾は、外傷外科についてSouthern California大学の松島一英先生にお願いしました。
 せっかくの機会ですので、ご興味のある方は2月22日土曜日朝8時から、是非ご参加ください。また、周りに興味がありそうな方がいらっしゃいましたら、積極的にお誘いいただきたいと考えております。参加希望される方は、事前登録が必要ですので、こちらからお願いします。もちろん無料です。

外科 今村

PDF版はこちらから

家庭医療クリニックでの外来研修

皆さんこんにちは。
冬になり、手稲も12月から雪がはじめました。例年、歩道の雪が深い時には10cmを超える時もあり、通勤中靴の中に雪が入ってげんなりしたり、滑って転んだりと雪には悩まされることも多かったのですが、今シーズンは暖冬と雪不足で、スキー場や雪まつりなど、北海道各地のイベント関係者が頭を悩ませています。

ところで皆さん、実習や研修などで診る病棟の患者さんが退院後どうなっているか、気になったことはありませんか?また、commonな糖尿病などの生活習慣病と向き合うことに興味はありませんか?当院における現行の初期研修プログラムでは、初期研修修了後に総合診療科専攻を希望する研修医という条件で、当院に併設された家庭医療クリニックにて長期フォローの患者さんの定期外来(週1回、半日)を1年間担当することができます。

手稲家庭医療クリニックでは、当院にて肺炎や脳梗塞などの急性疾患で入院加療を行った患者さんの退院後のフォロー、腫瘍疑いや肝機能異常など健康診断で異常を指摘された方の精査や、高血圧や糖尿病など生活習慣病のフォローなどが主な業務となります。

当院退院後の患者さんのフォロー外来では、治癒までの経過を長期的に診ることができ、検査や薬剤導入などを外来からみて入院中にしておきたいことなども学べ、普段の病棟業務に活かすことができます。急性期総合病院の病棟研修では経験できない疾患や病態を学ぶことができるので、とても勉強になります。患者さんも普段は仕事やご自身の生活があり、その合間をぬって受診にいらしているので、日常生活や趣味などの話も挟みながらご本人と対話をし、その方に合った医療を提供していくことにやりがいを感じます。しかし、長期渡航が控えていて副作用が怖いからと新規薬剤の導入を見送ったり、脂質異常症の薬物導入の基準にはかかっているものの本人が運動療法だけで治したいと頑張って改善に至ったりなど、ガイドライン通りにいかないことも多々あります。

1年を通し、決まった患者さんを継続的に担当する外来研修ができるのも、当院の研修の特色ですので、少しでも興味がある方は家庭医療科の見学にもいらしてみてください。

研修会開催(2月1日、2月2日)のご案内

新年明けましておめでとうございます。
本年も定期的にブログを更新していきますので、どうぞよろしくお願いいたします!

早速、今回は研修会開催のご案内です。
1. 2月1日(土)11:00~12:00「BEING A RESIDENT IN THE U.S. 前編」
皆様こんにちは。外科の今村です。
昨年より開始したWeb講演会企画の第5弾は、当院で研修した橋本知直先生です。米国で家庭医療科レジデントを行うまでの道のりや、現況など”リアルな”お話を米国からLiveで講演していただく予定です。どこからでもWeb上で参加できます。少しでも興味がある方は奮ってご登録ください。参加は無料です。対象として研修医や医学生を中心に考えていますが、医師であればどなたでも参加可能です!参加方法はポスターをご参照ください。なお、本講演の続編を3月21日(土)に計画していますので、そちらもどうぞよろしくお願いいたします。

2月1日の事前登録はこちらから

2. 2月2日(日)9:00〜17:30「多職種で語る、私と医療とマネジメントと」
皆様こんにちは。研修医1年次 森岡と申します。
私たち医療に従事する者は、目の前の患者さんをはじめ、先輩、院内スタッフの方々、そして患者さんのご家族からも、臨床現場において日々たくさんのことを学ばせて頂いております。しかしながら、臨床の現場から離れた場所において、多角的な視点で医療を考える機会はあまり多くはありません。つきましては、この度臨床医のご経験の後にハーバードビジネススクールをご卒業された山本雄士先生を当院にお招きし、勉強会を開催する運びとなりました。詳細につきましては、ポスターをご参照ください。是非多数のご参加をお願い申し上げます。

2月2日の参加申し込みはこちらから