2020-03-24

救急科での研修について

皆様初めまして、研修医2年目の佐々塚と申します。
 暖冬と思われた今シーズンもその期待を裏切り、3月になった現在でも、深々と雪が降り積もっていることがあります。本州出身の私にとって北海道の寒さは想像を絶するもので、当初は通勤の足取りを重くさせていましたが、人は順応する生き物であり、2年目の今となっては四季の表情豊かな北海道の魅力に取り憑かれてしまいました。皆様も、是非一度冬の北海道へいらして下さい。

 さて、皆様は初期研修先の病院を選ぶ際に、救急研修が強い・弱いといったことをよく耳にしないでしょうか?当院の初期研修プログラムでは将来の志望科に関わらず、ジェネラルに診ることを目標とした幅広いスーパーローテーション研修が特徴的です。山鹿先生のブログにもありましたが、その中でも初期研修医として避けては通れない救急科での研修について、再び共有させて頂きます。

 手稲渓仁会病院は人口約200万人が暮らす札幌市に存在し、救命救急センターでは初期から三次まで内因・外因・疾病の種類などに関わらず様々な救急病態に対応しています。救急診療に携わる期間としては救急ローテーション3ヶ月とNF(ナイトフロート)3ヶ月の合わせて6ヶ月と初期研修2年間の4分の1を占め、1000例近くの救急症例を経験します。救急ローテーションは日勤帯(8:00~20:00)、夜勤帯(20:00~翌朝8:00)までの2交代制であり、on-offのしっかりした研修を送ることができるのも魅力の1つです。診療体制としては、救急専門医・救急科専攻医・初期研修医の1チームで診療にあたり、初期研修医がファーストで診療を行い、救急科専攻医にプレゼンし、さらにその上で救急科専門医に指導を仰ぐという“屋根瓦研修”が徹底されております。これにより、チームの一員である責任感が培われ、また安心して救急医療を学ぶことができたと感じています。

 また、某救急ドラマ・映画が一世を風靡しましたが、当救命救急センターは北海道のドクターヘリの基地病院として、手稲区内外からの救急患者対応も行なっています。初期研修医であっても熱意と事前の学習が必須ではありますが、On the Job(OJT)研修としてドクターヘリに同乗し、プレホスピタルの最前線を学ぶことができます。私が地域実習で脳卒中疑いの患者さんを当院に搬送する際、ドクターヘリから降りて来られた先生の姿は非常に格好よく、脳裏に焼き付いて忘れることができません。

 是非、当院を見学する機会がございましたら救急科研修の雰囲気を感じてみて下さい!