当院総合内科研修について

みなさん、はじめまして。手稲渓仁会初期研修医2年目の平塚と申します。今回は当院総合内科での研修について紹介したいと思います。

総合内科研修は当院初期研修プログラムの目玉とも言える内容で、2ヶ月間の研修中に病棟管理の基本を学びます。最初は、病院のシステム面についてたくさん学ぶ必要があります。例えば、電子カルテの使い方や、検査や処方オーダー、病棟指示、他科コンサルトなどです。というのも、チームの一員として、大学ではほとんど教わることがなかった事務的な仕事をまずはできるようになる必要があるからです。そして、医学の勉強も並行して行います。大学で十分に勉強しても、具体的な治療方法、たとえば薬や輸液の細かな用量・用法まで学ぶ機会が少ないのではないかと思います。

総合内科で担当する患者さんの多くは高齢者で、重症の場合は栄養や水分、電解質等の全身管理を要します。総合内科では、指導医による監督の下、研修医2年目から専攻医があらゆる面でサポートする、いわゆる“屋根瓦式の教育体制“を取っています。当然、2年目からは担当患者を持ちながら、自らが1年目のときに学んだものを1年目研修医に教える立場となります。これが知識のアウトプットの良い機会となると共に、自身も研修医1年目の担当症例を経験できるため、まさに一石二鳥といえます。

また、総合内科のカバーする疾患範囲は非常に広く、感染症や糖代謝異常、内分泌疾患、自己免疫性疾患、神経内科疾患など多岐にわたります。しかし、初診時にはどの疾患であるか不明なため、問診や診察から鑑別診断を立て、それに沿った検査を行い診断に近づいていきます。この点が非常に難しいと共に、総合内科のとても面白い部分だと思います。診断を自ら下し治療を開始するのは、患者さんが重症であればあるほど勇気がいるものです。そういった経験を丁寧な指導のもと積むことで、医師として一回り大きくなることができると考えます。総合内科の先生は非常に寛容で、最初から否定したりせず、我々の治療方針を大きな間違えがない限り、できるだけ尊重してくれます。そのため自分で考えて診療する力が身につき、成功体験を積むことで徐々に診療能力に自信を持てるようになります。そして、自信が持てると日々の研修がより楽しくなります。

当院総合内科で充実した研修生活を送りませんか? 皆様が来られるのを心からお持ちしております。

平塚祐真