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米国人講師の長期来日

ブログ読みに来てくださった方、ありがとうございます。研修医2年目の波多野といいます。

今回のテーマは「米国人講師の長期来日」です。
9月に米国のUTMB (University of Texas Medical Brunch) から、Dr. von (内科医)、Dr. Rowen (小児科医)ご夫妻が、1ヶ月間来日されました。

幸運にも、その間の僕のローテが総合内科・小児科だった関係で、おふたりとそれぞれの科で関わることができました。形式的なプレゼンではなく、毎日カンファでリアルな患者さんについて議論して、ベッドサイドで一緒に診察をして、迷ったことがあればすぐに研修医室の隣にある彼らの部屋を訪ねて相談して…多くのことを学びました。

と、ここまで美化した思い出を書きましたが、実際は毎日英語でのプレゼンにも追われて、しんど…って思うこともたくさんありました(ご夫婦はともに教授クラスとのことで、はじめは超緊張しました)。何気ない会話も続かなかったりして、自分の英語力に幻滅する日もありました。

まぁそれでも1ヶ月もやれば、それなりにできてくるもので、またひとつ度胸をつけた1ヶ月になりました。「大変なことは終われば大体良い思い出になるからな(笑)」って誰かに言われたことありますが、そのとおりです。

本ブログの本来の目的である、当院の充実した教育活動のアピールはなんだかあまりできていませんが、こんな機会を提供してくれるのがうちの病院です。僕はもうあと半年しかここでの研修医生活は残っていませんが、これから2年間過ごす場所を探しているあなたに自信を持っておすすめできる病院です。

最後に、新千歳空港でのお見送りのときにとった写真です。スーツケースが6個ありました(笑)。

レジナビFair仙台へ参加します!

医学生のみなさま、こんにちは。臨床研修支援室 事務局です。

10月2日(日)に開催されるレジナビFair仙台に参加予定です。ブースはC−09です。
指導医(総合内科)、PGY2研修医1名、PGY1研修医1名、事務局1名の計4名で、みなさまをお待ちしております。

 

 

 

 

レジナビFair仙台の詳細、参加申し込みは
こちらhttps://www.residentnavi.com/rnfair/133から

由仁町立診療所での外来研修

こんにちは。研修医2年目の福長です。
今回、由仁町立診療所で1ヶ月間外来研修をさせていただきましたので、ご紹介します。

由仁町に来てまず感じたのは、人の温かさと皆で支え合っているという雰囲気です。前日にはすでに宿舎に入るため、事務長さんと顔を合わさせていただいていたのですが、思いがけなく地域のお祭りに連れて行っていただきました。その時には、『○○さん、元気?』と挨拶や声かけが目の前を飛び交い、とても印象的でした。事務長の桐越さんが、地域に愛を持って、長年働かれてきたことを感じる場面でもありました。

次の日から病院に出勤した際にも、たくさんのスタッフの方が私のことを名前で呼んでくださり、興味を持って親切に接してくださいました。大規模病院で研修をする環境に慣れていたこともあり、警備の方、薬剤師の方、技師さん、看護師、清掃員の方、スタッフ一人ひとりがお互いに名前や、どのような人かを知っていて、個を大切にしている環境を知り、ある種責任を感じることもありましたが、人に接する際の優しさを勉強することができました。

一般外来研修という名目でこちらに来たわけですが、由仁町という地域、そしてここで由仁町立診療所がどのような歴史で地域を支えてきたかにも興味が湧きました。

由仁町は南空知地域のひとつで、冒頭に写真でお示しした由仁ガーデンが観光名所として有名です。医療的視点でいうと、人口減少・高齢化や在宅医療のマンパワー不足に悩まされるという側面を持った地域でもあります。由仁町立診療所は近年、在宅医療の特に都市部への偏りを社会的問題と考え、その解決に対して、さまざまな取り組みを行ってきました。けあれんという在宅医療医師、多職種の集うオンライン勉強会や、看取りに関してコメディカルと共に学べる勉強会など皆で協力する場所作りもありますし、またこれら勉強会が持続可能であるために由仁が中心となるだけでなく講師を依頼することで、個々の学習意欲を高めるなどの工夫なども行っています。病院としては2020年より24時間の訪問診療を開始しており、マクロな視点から言うと、中核病院への在宅医療集約化という意味合いでまさに変革の真っ最中といったところです。

詳しくは、由仁町立診療所 島田医師の紹介にある地域包括ケアをテーマにしたパワーポイントにその説明を譲ろうかとは思いますが、【家庭医療とは】【地域との連携とは】こういったことに関して体系的に言葉で講義までしていただける環境はあまりないのではないかと思います。

診療上でも「土地柄」を実感することは多々ありました。高齢者や農家の方が多いので、農作業ができない冬期間ならではの体調管理があり、夏期間は日差しが強い中での作業も多く、またなかなか職場を離れることができない酪農家の方にもお会いしました。そういった知らないことを学びながらの診療は、難しいながら「まちのお医者さん」になれたような感覚があり貴重な経験でした。余談ですが、時折患者さんからお野菜をもらうこともあり、日々の生活の大変助けになっていました。

長くなりましたが、さまざまな場面での交流を通じて、心豊かに日々の生活を楽しめる研修先でした。医療とは何かを考える上で、由仁での研修は事あるごとに思い出す場所になるだろうと感じます。いつかこの場所の支えにもなれる存在になれるよう努力したいと思います。

モーニングレポートについて

初めまして!初期研修医2年目の原田大輝(ひろき)と申します。

当院臨床研修部では、毎朝7:30から勉強会を行っています。私たちはモーニングレポート(略してモーレポ)と呼んでおり、大きく分けて日本語と英語のモーレポがあります。

7月のスケジュール

日本語のモーレポでは、当院上級医による救急対応や感染症のレクチャー、研修医による症例発表が行われます。英語のモーレポでは提携を結んでいるテキサス大学の医師によるレクチャーや症例検討会、米国Neurologistによる神経内科のシリーズレクチャー、そして診断学に特化している米国医師に当院で診た興味深い症例を提示し、診断に至るまでの考え方を教えていただきつつ、診断も行ってもらうといった内容で行っています。

今回は、研修医からぜひ話を聞きたいとの声が上がり、当院初期研修OBである塚越隼爾先生にお願いし、特別にレクチャーをしていただきました。塚越先生は当院で初期研修を含め約4年間当院で勤務され、現在はテキサス大学で血管外科のレジデントをされています。

写真右:塚越先生

その特別レクチャーでは、超難関といわれる米国外科レジデントにどのようにマッチされたのか、米国で医療をして感じたこと、米国へ行かれる前後で感じたギャップなどを話していただきました。アメリカでは文化の違いがあったり、治安が悪い地域もあったりと大変なことも多いそうですが、血管外科レジデントとして非常に充実した日々を過ごしていらっしゃるとのことでした。

私自身含めて、将来的に米国で臨床を行いたいと考えている研修医達にとって、今回のレクチャーは非常に大きな刺激となったのではないかと思います。私も、塚越先生のようになれるように頑張ろうとあらためて感じた朝でした。

当院のモーレポは、今回の塚越先生のレクチャーのように「早起きは大変だけど是非聞きたい!」と思うようなレクチャーになるよう、皆で相談しテーマを決めたうえで講演をお願いしています。また、当院は選択期間の多さや、研修や勉強会の内容も自分達で変えていけるような点が、初期研修のプログラムとして非常に魅力的だと思っています。

どの季節も北海道には魅力がたくさんあるので、それも併せて是非一度見学にお越しください!お待ちしています!

欧州内科学会議2022参加報告

みなさま、はじめまして。2020年〜2022年まで手稲渓仁会病院の初期研修プログラムに在籍しておりました篠原陸斗と申します。この度、2022年6月8日〜10日にスペインのマラガで開催されました欧州内科学会議に参加して参りましたのでご報告させていただきます。

今回が私にとって初めての国際学会への参加となったのですが、きっかけは私がPGY1であった当時、PGY3だった増田先生に海外渡航して学会発表することの楽しさを熱弁していただいたことでした。増田先生は、2020年にポルトガルにて開催された同学会に同期研修医数名と参加され、初期研修生活の集大成として随分と楽しい思いをされたようでした。その後、総合内科ローテーション中に、極めて珍しい機序で発症に至ったと考えられるニューモシスチス肺炎の症例に出会い、星哲哉先生、中村海人先生をはじめとした指導医の後押しもあり学会参加に至りました。

マラガは、地中海岸のリゾート地であるコスタ・デル・ソルの中心として栄えており、同地域はアンダルシア地方という名でも日本人に知られております。今回は2年ぶりの現地開催とのことで、学会自体はCOVID-19終息を祝うヨーロッパの内科医のお祭りといったような様相を呈していました。メインホールとサブホールでシンポジウムやレクチャーが開催されており、休憩所兼ポスター展示場でポスターセッションが開催されていました。

ポスターについてはヨーロッパ全土から合計1400題ほど演題が集まっておりました。私は遥々スペインまで来たので、やはり個対個の泥臭いdiscussionをしたいと思い、3日間ずっとポスターブースに張り込んでいました。最初の頃は、モニターに写っているポスターをひとまずすべて自分の症例に変えて、足を止めた先生に話かけてdiscussionをするという作戦でしたが、今一つ効率がなくなかなか足を止めてもらえませんでした。そこで、休憩所近くのモニターを使って一人で無料のケーキを嗜んでいる先生に声をかけてdiscussionに持ち込むようにしました。結果的には3日間で30名近くの先生と交流し、さまざまなコメントをいただくことが出来ました。

学会発表の準備に関しては、抄録提出後も、研修医Morning Reportを利用した外国人医師との症例検討会で、十分に時間をかけて推敲したという点が非常に有意義であったと感じております。今考えても、珍しい症例に出会い、さらに外国人医師を含めた多くの優れた臨床医との検討を経て、発表に至ることができる手稲渓仁会病院の環境は非常に恵まれていると感じます。

最後になりますが、このような貴重な機会をいただけた指導医のみなさま、共同演者のみなさまに感謝いたします。また、当院での研修に興味を持っていただいている医学生の方々には、当院ではこのような楽しく刺激的な経験をするチャンスが転がっておりますので、ぜひ見学にいらしていただければと思います。

篠原陸斗

参加申し込み明日6日まで!

医学生のみなさま、こんにちは。
今年の当院主催「第1回医学生のためのオンラインセミナー」は、7/8(金)18:30〜、感染症専門医による「感染症診療の原則」、少人数制による現役PGY1との「医学生×研修医フリートーク」です。昨年大変好評をいただきました2部構成となっています。まだお申し込みがお済みでない医学生の方は、ぜひこの機会にご参加ください。
お申し込みは こちら から

2022年度 第1回 医学生のためのオンラインセミナー

◆日 時:2022年7月8日(金)18:30〜20:00 on zoom

◆対 象:医学部5年生、6年生

◆申し込み締切:7月6日(水)

レジナビFair東京への参加報告とご参加のお礼

医学生のみなさま、こんにちは。PGY3の小池と申します。

6月19日、東京ビッグサイトにて開催されたレジナビFair東京に、当院も3年ぶりに参加してきました。全国から多数の医学生の方々に当院のブースを訪れていただきまして、誠にありがとうございました。

ここ札幌手稲では、まだ長袖で過ごす人も多い中、当日の東京は最高気温28.9℃で、梅雨の真っ最中でした。東京出身の私としては、梅雨がない北海道のこの時期の過ごし易さをあらためて実感しました。

今回は、指導医(PGY5)1名、PGY3研修医1名、PGY2研修医3名、事務局1名、計6名のチームで参加しました。当院の研修の特徴、英語教育や留学、働き方など仕事に関することから、出身大学や選抜試験に関すること、北海道での生活に関することなど、さまざまな質問をいただきました。

レジナビ東京チーム

当院は北海道にあり、他県から見学に来ようとすると飛行機を利用しなければならず、旅費も出ないので、見学に行くハードルは高いかもしれません。そのため、こういった会場で多数の医学生が当院のブースを訪れて話を聞いてくださることは、とても嬉しいことです。

その中で、今回何人かの医学生さんから「英語は喋れないと入れないですか?」「皆さん英語ができるのですか?」「USMLEをpassしているかどうかが合否に関わりますか?」といった質問をいただきました。当院は他施設と比べて英語教育は充実していますが、正直なところどれだけ英語を喋れるかや、USMLEをpassしていることがマッチングの順位に関係していることはありません。英語を喋ることを得意としない同期や先輩・後輩はいましたし、英語面接で全然質問がわからなかったけど受かったという人も毎年います。もちろん、Englishモーニングレポートやカンファレンスの場など、英語を使う機会は多いため、忙しい初期研修の中で「英語は興味ない、やりたくない」という人にとっては苦痛になってしまうかもしれません。ただ、現時点で十分に英語を話せなくても、そういった環境で挑戦して行きたいという思いがあるようでしたら、ぜひ当院で提供されている英語教育の場を活用していただけたらと思います。

そして、何より私がこの場でお伝えしたいのは、当院には英語教育だけでない魅力がたくさんあり、現時点の英語力やUSMLEをpassしているかどうかなどで、見学に行くことや受験することを躊躇して欲しくないということです。本ブログや当院ホームページをご覧になって興味を持っていただけた方は、ぜひ見学にお越しいただければ幸いです。百聞は一見にしかずです。

7月3日(日)に開催されるレジナビFair大阪にも参加予定です。ブースはC−15です。指導医(感染症科)、PGY2研修医3名、事務局1名の計5名で、みなさまをお待ちしております。

レジナビFair大阪の詳細、参加申し込みは こちら から

手稲渓仁会病院の医学英語教育

みなさま、こんにちは。研修医2年目(PGY2)の寺山です。
医師2年目となり、自分のできることも増え、診療に益々やりがいが感じられる今日この頃です。

今回は手稲渓仁会病院の医学英語教育についてご紹介します。

もともと当院には、常勤米国人医師によるベットサイドティーチングを10年以上続けてきた実績がありました。コロナ禍においてもZoomなど活用して、オンラインでのEnglish モーニングレポートや、カンファレンスの場で外国人医師による医学英語教育を継続しており、研修医にも海外留学を希望する人や医学英語を向上したい意欲ある人が集まります。

こうした実績に加えて、先日本ブログでも触れられていますが、この度当院は米国テキサス大学医学部(University of Texas Medical Branch at Galveston、通称UTMB)と正式に提携を組むことになりました!

具体的な形としては、今年の8月以降、UTMBから定期的に米国人指導医が来日され、ベッドサイドティーチングやEnglish モーレポが行われます。これまでオンラインでしてきたdiscussionなどが対面で行えるのはありがたいですし、とても楽しみですね!

そして、この提携の第一歩として、UTMBからDr. Miles Farrが来日され、数日間にわたって当院を視察されました。

Dr.FarrによるEnglishモーレポの様子

休日は、会食人数制限の院内ルールを守って、研修医達と4人以下のグループで食事や観光へ!札幌の食や文化を楽しんでもらえました。

医学英語教育が研修生活にここまで浸透している病院は、全国を探しても少ないのではないでしょうか。今後ますますUTMBとの交流は更に盛んになっていくでしょう!

少しでも当院の研修環境に興味が湧いた方は、ぜひ見学に来て下さいね。

当院の外科教育について

みなさま、はじめまして。研修医2年目の諏佐悠多と申します。今回は当院手稲渓仁会病院における外科(腹部外科)教育についてご紹介します。

まず初めに、当院における外科ローテーションについて説明したいと思います。現行のカリキュラムでは腹部外科は必修科となっており、1年次に1か月ローテーションすることになっております。研修内容としては手術・病棟当番がメインになります。手術は外科研修の中心で週に5件前後の手術に入ることになります。手術が割り当てられていない日は病棟当番として主に術後の管理を学びます。2年次で選択科として腹部外科を選択した場合には、指導医の丁寧な指導のもと、腹腔鏡の胆嚢摘出・虫垂切除を経験することができます。

腹腔鏡手術に興味のある研修医には、ラパスタ(LapaSta)というドライボックスの練習機を一人一台貸出可能です。練習動画を指導医も入っているLINEグループに投稿することで、フィードバックを得ることもできます。

毎週木曜日には、回診が終わり次第病院の最寄り駅から数駅はなれた所に位置するシミュレーションセンターに行くことができます。そこでは、初期研修医に必要とされるあらゆる手技の練習が可能となっており、特に結紮、真皮埋没縫合、中心静脈(CV)穿刺の練習をする先生が多いです。

年に3回、外科医による縫合・結紮講習会が開催されます。5/19に第1回がおこなわれ、オープンの結紮・縫合、ラパロの運針・結紮に加え、豚の食道を用いた腸管吻合の練習をしました。

内科・家庭医療を志望して当院に興味を持ってくれる学生の方が多い印象ですが、実は手稲渓仁会病院は外科のハイボリュームセンターでもあります。胆膵領域では国内有数の施設であり、食道手術も盛んにおこなわれています。外科志望の学生の方もぜひ見学にお越しください。

8月、テキサス大学から教育担当米国人指導医の来日が決まりました!

みなさま、こんにちは。臨床研修部事務局です。とても嬉しいニュースをお届けします。

コロナの感染拡大以降、当院は教育担当外国人指導医の来日が叶わない状況が続き、英語での医学教育をオンラインで実施していましたが、ようやく入・出国条件が緩和され、今年5月米国テキサス大学(UTMB)よりDr.Farr(Assistant Professor/Associate Program Director)が来日されました。目的は当院での調印式です。調印式には当法人の田中理事長、成田副理事長、当院古田院長、栗本副院長、プログラム責任者の星医師(総合内科部長)が出席されました。5月2日、当院は正式にUTMBとの協定を結び、相互に指導医・研修医の派遣を行う教育支援が可能となりました。また、今年採用試験を受ける医学生の方の2023年度プログラムからは、P G Y2の選択期間の1ヶ月を利用し、UTMBでの研修が可能となるのです。

調印式

そして……

ついに今回、UTMBの米国人指導医の来日が決定しました!

今後、UTMBよりさまざまな診療分野の指導医が交代でいらっしゃる予定ですが、UTMB側のご配慮により、お一人目の派遣は日本の医療機関で勤務経験のある、日本語が話せる米国人医師とのこと。そのお心遣いにも感謝です。

当院では8月8日(月)からの受け入れに向け、現在入国手続き等の準備中です。

また、Dr.Farr来日時の研修医との様子は近日本Blogで公開予定。どうぞお楽しみに!