高齢者の実際を体験する【定山渓病院看護部ブログ】
高齢になると、身体的にも精神的にもなんらかの変化が生じます。
今の自分からはどんな変化か想像できないものです。認知症ケアリンクナース会では「自ら体験することで加齢変化を理解し、ケアや指導につなげる」を目的に高齢者体験を実施しました。
高齢者体験グッズ を使用し、体験前に高齢者の視え方、聞こえ方の確認をしました。
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「前が見えない」
その後2グループに分かれて、グッズを装着したまま廊下や段差の歩行、車いす乗車体験、飲水体験、財布から小銭を取る、本を読むということを実施しました。
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「曲がり角どこ?」 触って確認します。
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「下の段がわかりません」
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「えーっと…読めないわ」
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「100円玉がつかめない」手袋をはめてコインをつかもうとする感覚と一緒でした。
体験した後の感想・意見では「下を見ながらじゃないと歩きづらい。でも今まで患者さんに「危ないから上を見て歩いて」と声をかけていたと思う」や「横から声をかけられてもわからない、回りこんで視界に入ってほしい」、「先を見越した声かけをしてほしい」など、まだまだたくさんのことがありました。
今回、高齢者体験を実施したことで、相手に寄り添ったケアを考えることにつながり、ケアプランや現場へ戻ってからスタッフへのOJTへ活かせると思います。
今回のブログは、松山副看護部長の原稿、大高(麻)師長の写真です。
編集は私ですが、看護部内のみなさんの協力のもとに「定山渓病院看護部ブログ」はアップ出来ています。
N・Tao