定山渓病院は、
ここ数年で、患者層が社会の動きに合わせて変化し、地域包括ケア病棟や
障害者病棟ができたことから病棟編成を行いました。
それに伴い、リハビリテーション部では、以前から検討していた担当のあり方を
変更することになりました。
2018年8月から病棟担当制として、よりチーム医療を意識したかかわりを
持つことにしました。
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大まかな内容としては、各病棟に副主任以上の役職を持つリハリーダーと
メンバー4~10名で担当病棟の患者のリハビリテーションを行うシステムとしました。
2019年度からは、横断的に活動するがんリハチームが始動しました。
開始して1年半が経過したので、リハリーダーと病棟主任を中心にリハスタッフと
病棟スタッフに以前との違いや感想を聞いてみました。
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リハビリテーションスタッフ
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❈朝の申し送りに参加することで、患者の生活や体調をタイムリーに知ることができる。 
❈患者の病棟での様子を把握するのが容易になった。 
❈病棟からの依頼に迅速に対応できるようになった。 
❈自分たちの顔・名前を覚えてもらい、病棟スタッフとの距離が近づいている。
❈患者の何気ない様子を話している中で日常生活の情報交換となっている。
❈リハビリ内でもPT・OT・ST間の情報交換をよく行うようになり、共通の目標を立てるなど業務が行いやすくなった。 
❈職種の壁が少なくなり、チーム機能を活かせている実感がある。 
❈ナースステーションに入りやすくなり、病棟スタッフと話しやすくなりコミュニケーションが取れている。
❈「リハビリの人」ではなく名前を覚えてもらえ、スムーズ話し合いができることが嬉しい。 
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病棟によって、申し送りの方法は違います。
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病棟スタッフ(主任・リーダーを中心に聞きました)
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❈ほぼ毎日申し送り時に同席するため連絡・相談が行いやすい。 
❈同じスタッフのため気心が知れ、患者の情報共有が行いやすい。
❈患者の状態の変化をより理解してもらえるようになった。 
❈相談・解決までの時間が短縮できている。 
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このように
情報共有・患者把握・チーム機能の充実・時間短縮、タイムリー・人間関係の距離・コミュニケーションの取りやすさ。
など、マイナス意見は、ひとつもなく、リハビリテーション部が病棟担当制になって良かった、という感想ばかりでした。
組織の中で新たなことを始めるときには、難しさを感じることもあるでしょうが、
“患者のため”が中心にあることで、時には思いきりも必要と改めて思います。
N・Tao
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