病理検査室
病理検査室の主な業務は組織診断、細胞診断、病理解剖です。病理医2名と臨床検査技師10名(2023年4月現在)によりこれらの検査が行われています。
組織診断
手術や内視鏡検査などで採取された臓器から必要な部分を切り出し、顕微鏡で観察が可能なように処理した後、病理医により顕微鏡で観察され組織診断が行われます。組織診断の結果は患者さまを診察する医師に送られて、その後の手術の術式や治療方針などが決定されます。
細胞診断
細胞診断は体のあらゆる部分から細胞を採取して、良悪の判定や感染症の有無などを判定する検査です。ガンの早期発見に役立ち、比較的簡単に検査材料を採取できるため繰り返し行うことができ、治療効果判定や経過観察にも用いられています。
細胞診断の対象となる検体の一部
1. 子宮から採取されたもの(子宮ガン検診の対象)
2. 喀痰(肺ガン検診の対象)
3. 尿
4. 乳腺や甲状腺などのしこりの部分に針を刺して得られたもの
細胞診断は臨床検査技師の中でも細胞検査士という日本臨床細胞学会による資格認定を受けた専門家6名(2022年7月現在)が担当しています。
病理解剖
不幸にして亡くなられた患者さんのご遺体を、病状(死因)や生前に行った検査や治療効果の判定、病状の進行度、診断し得なかった病状を見つけることを目的に、ご遺族の了承を得た上で行います。解剖は病理医が行い、臨床検査技師が介助にあたります。解剖で得られた所見は主治医や病理医などを交えて検討会を開き、今後の医学の発展と進歩に役立てています。