妊娠・出産・赤ちゃん
女性にとって妊娠・出産は体調の変化と折り合いながら過ごす日々が続きますが、その経過の中でハイリスクな要素を持つ場合もあります。当院はそのような妊婦の方が安心して無事に赤ちゃんと出会えるように救急・小児科を始めとした各診療科と連携し、総合的な体制で治療や出産への支援を行います。
色々な要因で、小さく生まれた赤ちゃん、または病気を持って生まれた赤ちゃんは、NICU・GCUの環境も整備し、24時間体制で専門的な治療を行うことで病気の回復と同時に健やかな成長を目指して支援します。
また、新しい命を宿すために治療を求められる方には不妊治療も実施しています。特に、私たちはご本人やご家族が妊娠・出産・治療に主体的に参加できることを大事にしています。
1.総分娩件数 2016年~2020年
<自然分娩>
自然分娩とは、赤ちゃんが産道を通って出産する事をさし、陣痛促進剤や吸引、鉗子を使用して出産した場合も「自然分娩」に含まれます。
<帝王切開(予定・緊急)>
母体の腹部と子宮を切開して、直接赤ちゃんを産む出産方法のことを言います。
<ハイリスク妊婦の受け入れ件数>
「ハイリスク妊婦」の定義は正式なものはありません。一般的には、母親または胎児が、病気になったり死亡したりする可能性が通常よりも高い状態や、もしくは分娩前後に合併症が発生する可能性が通常よりも高い妊婦の事をさします。
2.低出生体重児率 2016年~2020年
「低出生体重児」とは、出生時に体重が2500g未満の新生児を言い、1500g未満の赤ちゃんを「極低出生体重児」といいます。
②1500~2000g未満・
③2000~2500g未満の分娩数
当院で出生した全分娩数
3.母乳栄養率 (退院時) 2016年~2020年
母乳は赤ちゃんの成長に必要な栄養だけではなく、さまざまな病気やアレルギーから赤ちゃんを守る免疫物質も含まれています。以下は当院で37週以降に出生した正常新生児に母乳栄養を行っている割合のグラフとなります。
医学的理由から人工乳が必要とされた新生児を除いた数
4.不妊治療
不妊治療とは、妊娠しにくい原因を検査し、妊娠の可能性を高める治療を行うことです。当院では、タイミング法をはじめとして、子宮内に調整した精子を入れる人工授精(AIH)、精子と卵子を体外で受精させて子宮内に戻す体外受精(IVF)・顕微授精(ICSI)などの補助生殖医療(ART)を行っています。
また、子宮内膜症や子宮筋腫による不妊や習慣性流産に対しては、全身麻酔でおなかや子宮に細いカメラを入れて手術を行う腹腔鏡・子宮鏡による内視鏡手術を数多く行っております。
治療にあたっては、生殖医療に詳しい医師や専任の培養士、コーディネーター、看護師とともに、不妊に悩むご夫婦とよく話し合い、主体的に治療に参加し、最適な治療を選択して取り組めるよう支援しています。
ART件数
※『採卵』とは ・・・卵巣内にある卵子を採る手技
※『胚移植』とは・・・採卵後、受精させた卵子(胚)を子宮や卵管などに戻す手技